> 世界のモーターショー > デトロイト(2009年1月)
名称 | North American International Auto Show 2009 | |
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主催 | DETROIT AUTO DEALERS ASSOCIATION | |
会期 | プレスデー | 2009年1月11日(日)~13日(火) |
インダストリー・プレビュー | 2009年1月14日(水)~15日(木) | |
チャリティ・プレビュー | 2009年1月16日(金) | |
一般公開 | 2009年1月17日(土)~25日(日) | |
会場 | COBO Conference/Exhibition Center | |
URL | http://www.naias.com/ |
米国発のグローバル金融危機による2008年度下期後半からの急激な自動車市場の悪化が直撃し、日系メーカー3社(日産、三菱、スズキ)や欧米ブランドも複数(ポルシェ、ランドローバー、ロールスロイス、フェラーリ)が参加を取り止めたり、経営破綻に直面するGMやクライスラーへの米国政府の繋ぎ融資が開催直前になってようやく決定したりするなど、難問山積みの中でのショー開催となりました。
全体の会場構成では、相次ぐ出品取り止めの影響を受け、中国メーカーやメジャーブランドではない出品者をメインホールに移動したり、空いた展示場内スペースをクリーンエネルギー車の試乗会に急遽転換したりするなど、主催者としての苦労が窺えました。 また、各社のブースづくりが簡素化し、コスト削減が目に見えて感じられました。特に日本メーカーは相対的に簡素で、反対にドイツメーカー(BMW、VW、Audiなど)が一人気を吐いていました。
GM、フォード、クライスラーのビッグ3は、夫々トップが勢揃いし、環境対応車中心のプレゼンテーションを行っていました。GMは、ブース内に長い走路を設定し、両側に並んだ従業員が歓声を上げ、“Here to Stay”、“Game Changer”などと書かれたボードを振りかざすというメディア向けの演出やミシガン州知事まで駆り出すなど必死さが感じられました。
また、場外では、合理化を進める一方で、政府援助を求めるビッグ3に対して、“No millionaires left behind”などと書かれたプラカードも持ったデモ隊が静かに抗議する姿も見られました。
総合的に見ますと、ショー主催者として、出品者数減少のマイナス要素をいかに表面化しないように見せるか会場構成で工夫はしてみたものの、完全には隠し切れず、従来の華やかさには及びませんでしたが、空いた展示場内スペースをクリーンエネルギー車の試乗会に急遽転換するなど工夫を凝らし、ショーの縮小感を最小限に抑えることに成功したと言えるでしょう。